Archive for the ‘研究情報’ Category

Rinかごしまだより 第4号<2015年5月31日>

2015-06-22

Rinかごしまだより第4号を発行いたしました。

前年度の2月に行いましたRinかごしまシンポジウムの様子や、

会員の方の声などを載せています。

PDFファイルでこちらからダウンロードできますので、

是非御覧ください↓。

会報その4

Rinかごしまだより 第2号<2014年5月25日>

2014-09-13

2014年5月25日に、NPOの第2回総会を行いました。
その際、Rinかごしまのニュースレターの第2号を発行しました。

第2号のPDFです。
RinNewsletter02

Rinかごしまだより 創刊号<2013年11月17日>

2014-09-13

2013年11月17日に、一般公開された学習会を行いました。
その際、Rinかごしまのニュースレターの創刊号を発行しました。

創刊号のPDFです。
RinNewsletter01

2013年7月 定例会報告記

2014-06-07

7月「 Rinかごしま」定例会報告記

鹿児島は、この間、猛暑と日照り続きで私自身はうんざりしていたのだが、ようやくの 恵みの雨が昨夜から降り続き、気分転換もできた。

そして、遅れ遅れになっていた報告記を書くべく、パソコンに向かう気分になった。ごめんなさい。

7月の定例会は、いつものように事務的な議題ももちろんあったのだが、私にとって何よりも関心があったのは、7月4日に行われた鹿児島県主催の「エイズ対策連絡協議会」についての報告であった。

県内の関係する行政機関・医療機関等の中心の人々の会合で、その中で、我がNPOからの問題提起が求められたのである。私たちの活動が認知されるには、絶好の機会であることは、間違いないのだが、私などはつい尻込みしてしまう。

理事長の今村さんは、なぜ、HIV支援のNPOを鹿児島で立ち上げようとしているのかを報告し、Aさんは、陽性者の立場で、自らの医療・就労・生活等の経験してきた困難等を話してくれたそうである。

Aさんは、定例会への報告で
「大勢の場で話すことは、久しぶりで、どきどきして早口になって・・・」
と、感想を述べていたが、とにかく、まずはその「勇気」にありがとうと言いたい。

自分の抱えてきた困難を、自分の中に留めるのではなく、「社会的な問題」として発言することの重要性を学ばされた。聞いていた行政機関・医療機関の核であるはずの人々は、どのように受け止めたのであろうか、聞けるものであるなら、聞きたいものだ。

この会に報告された、県当局がまとめたエイズ対策の資料データをみせてもらったが、その数字からも、受け入れ態勢の遅れ・貧弱さは強く感じてしまう。ぜひ、我がNPOでもこの資料を検討して、何が問題なのか積極的に問題提起すべきではないかと思ったりもする。

また、私自身の感想でもあり、定例会でも話題になったのだが、発想が「感染予防対策」で、「感染者のケアをどうすべきか」が疎かになっていやしないかということもある。もちろん、感染予防対策は必要だが、ともすると、「感染したことが悪いこと!」という見方になりやしないかという危惧を私自身は持っている。

南日本新聞の「エイズ対策連絡協議会」の報告記事で、「感染経路のトップは、同性愛者同士の接触・・・」という表現にも出会ったが、これでは、偏見と無理解を助長するだけと思ってしまったのは、私だけだろうか。このことについては、みなさんと、もっと意見交流したいと思っている

8月には、保健所主催の市民向けの「感染病講演会」での話も、我がNPOがその一部を引き受けて、すでに終わっている。今月の定例会で、またその報告が聞けることを楽しみにしている。(S・H記)

2013年6月 定例会報告記

2014-06-07

6/18 「 Rinかごしま」定例会報告記

「Rinかごしま」の設立とNPO法人認可の諸手続きに関わって六カ月以上になる。
行政に疎い私にとって、その手続きの煩雑さはうんざりもする。

しかし、その作業過程そのものが、「Rinかごしま」の内実を作り上げていくうえで、どんなに貴重なものであるか、毎月の定例会での話し合いに参加しながら、大いに学ばされてもいる。そして、単なる準備段階ではない、すでに動き出しているのだと・・・。
だからこそ、その動きの一部でもWEB上で発信したいと、言い出しっぺとして、今パソコンに向かっている。

定例会での報告で、何よりうれしいのは、「会員が、また増えました」という話を聞けることである。
陽性者自身、家族、支援に関わりたいと考えている人、どんな立場であれ、ともに考え行動していきたいという人が一人でも増えていくことは、会の発足を心待ちにしていた人がいたんだと勇気づけられるものである。

この日、考えさせられたことの中に、入会の意思を持っていながら、年会費を払えないという陽性者の方をどうするかという議論があった。機械的な対応は避け、陽性者の置かれている就労状況・生活の困難さにも目を向けながら対応しようと、知恵も出し合うところは「Rinかごしま」らしさではないか。
また、我がNPOの発足に期待することとして、宮崎在住の陽性者から次のようなメッセージも紹介された。

「NPOの必要性について、参加する、しないではなく、存在することが大事・・・
心のよりどころ(特に、初期の患者さんは不安が大きい)。

慢性疾患のように、長期的な服薬によりHIVウイルスをコントロールすることで、日常生活・就業生活が送れるようにはなったが、強い偏見や差別が消えることはなく、HIV感染者が自らの病名を軽く口にできるような世の中にならない限り、自分が感染者であることを隠し続けなければならない。

家族、職場、友人関係、話したくても、話せない。その心労を考えると計り知れないものがあるのです。
HIV陽性者が秘密を抱えることもなく、社会的な不利益を受けることもなく、HIV陽性者として自立した生活者としてあたりまえの生活ができる社会をめざす。

中長期的にこの病気と向き合っていく以上、ただ薬を飲んでおけばいいいというのは安易な考えであって、生きていくうえで誰かと関わりを持ちたいと思うのは、普通のことです。
簡単に人に伝えることのできない病気です。同じ病気の者同士が集まることで、共有できる部分を生かして行ったり、異なる部分を知ることも生活していくうえで大事なことです。
一緒になることで知識や経験の交換がなされ、自分自身が生きていくためのスキルが上がっていくことにもつながるでしょう。

特に、感染初期の方は、大きな心の支えを得ることができ、気力が充実し、身体的にも強くなっていくきっかけになるかもしれません。」

次に印象的だったのは、電話相談・メール相談をめぐる話し合いである。私などは、自らの力量不足で、とても恐れ多くて対応できる自信がないと尻込みしたくなるものである。
病院(医師)にも、行政機関にも、家族にも相談できず、私たちに救いを求めてくると思われる相談者の心情を考えるとき、その重たさは定例会参加者の誰もが感じていたようでもある。

だからと言って、この難問から逃げていては、私たちの会の存在意義はない。

確かに、私たちは、医療機関でもないし、行政機関でもない。その意味では、どれぐらい責任のある対応ができるかといえば不安もある。
でも、そんな私たちに相談をしてくる人がいる、そんな場所を求めている人がいる、それが私たちの存在意義で、そんな相談者の気持ちにどれぐらい共感できるのか、上から目線ではなく、相手と一緒に考え始める一つのきっかけにすることがキーポイントかなと学ばされたものだ。

最後に、私たちの会が準備段階とはいえ、すでに、鹿児島県の「エイズ対策連絡協議会」への参加を要請され、「なぜNPOを設立しようとしているのか」の報告を求められたり、「日本エイズ学会」での「鹿児島の地でのNPO設立について」の講演を頼まれていることも報告された。

私たちが進めようとしていることは、当然のことながら私たちだけでできることではなく、行政機関も含めて、様々な心ある人々と手をたずさえなければならないことも事実だし、そのようなきざしがすでに垣間見されていることは喜びたいものだ。
ただ、このことと関わって、私たちが公的に活動を進めようとするとき、陽性者自身やその家族等のプライバシーをどう守るかということも、この日話題になったが、今後も、引き続き重要な課題になっていくであろう。

(この報告は、正式な会議議事録ではなく、一参加者の個人的な感想記録である。)

昨今の日本、鹿児島の陽性者の傾向

2014-06-07

2011年のHIV陽性者およびエイズ患者数

全世界に約3,420万人のHIV陽性者およびエイズ患者が存在 (Global AIDS epidemic facts and figures)しているとされています。

日本におけるHIV陽性者数・エイズ患者数の動向
日本においては、2011年の新規HIV陽性者数は1,056件、エイズ患者の報告数は473件ありました。累計も20,000人を越えており、日本でも陽性者・患者が増加しています(図1を参照)。
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図1.日本における新規HIV陽性者数と新規エイズ患者数の推移

鹿児島県におけるHIV陽性者・エイズ患者数の動向

なお、この増加傾向は、都市圏だけでなく地方においても同じ傾向がみられます。鹿児島県においても同様で、新規HIV陽性者数、新規エイズ患者数とも増加傾向にあります(図2を参照)。

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図2.鹿児島県における新規HIV陽性者数と新規エイズ患者数の推移

鹿児島県において、平成24年3月現在では、HIV陽性者とエイズ患者の累計が97人となっています。しかし、これは鹿児島県が把握しているだけの人数であり、HIV陽性者であるもののそれに気付かずに生活している方も含めると、統計的な試算では、鹿児島県内にはHIV陽性者だけでも400人以上存在するのではないかと推測されます。

鹿児島県におけるHIV陽性者・エイズ患者の傾向

平成23年度鹿児島県エイズ対策連絡協議会の資料によれば、鹿児島県におけるHIV陽性者とエイズ患者(94人)の報告を分析した結果、以下のようなデータが示されています。

1.性別・国籍からみた割合

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このグラフから、HIV陽性者およびエイズ患者は男性の割合(日本人と外国人の合計)が87%で多いことがわかります。

2.年代別にみた割合

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年代別にみると、20代、30代、40代、50代で比較的多く、20~50代で全体の95%を占めています。

3.感染原因別にみた割合

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半分近くが同性間の性的接触によってHIVに感染しており、異性間の性的接触も含めると、75%が性的接触によって感染していることがわかります。
また、感染した原因がよく分からないという回答も20%と多い状況です。

感染リスク

米国疾病管理予防センター(CDC)が公表している週間疾病率死亡率報告(MMWR)によれば、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感染するリスクが以下のように示されています。
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MMWR Jan 21,2005;54(RR02)

◎ 予防措置なし(コンドームを使用しない)の膣性交で男性(Male)から女性(Female)に感染するリスクは、0.1%、女性から男性に感染するリスクは0.05%ということです。意外と低く感じると思いますが、これをそのまま鵜呑みにするのは注意が必要です。
HIVが性行為によって感染する場合、皮膚の薄い部分(粘膜など)から体内に侵入してきます。つまり、皮膚(粘膜)が傷ついていたり炎症を起こしていたりして弱っていると、HIVはそこを通過しやすくなりますので、より感染のリスクが高くなるのです。よって、性感染症等にかかっている場合は、感染リスクが高くなります。

◎  予防措置なしの肛門性交では膣性交よりもリスクが高いですが、肛門は非常にデリケートな皮膚で傷つきやすいため、性器等の挿入によって傷つくことが多く、HIVが体内に入り込みやすくなります。また、男性同士の肛門性交では妊娠するリスクがなく、コンドームを使用しないことも多いため、男性間での肛門性交は感染リスクが高くなっていると考えられます。
コンドームを使用することで、感染リスクは限りなく0%に近いレベルに抑えられるとされています。

◎ 針刺し事故というのは、HIVの治療にあたっている医療スタッフが、HIV陽性者に使用した注射器の針などを誤って自分に刺してしまったりするといった事故によるリスクです。

◎ 予防措置なしの分娩による母子感染は、感染リスクが高くなっています。この「予防措置なし」というのは、HIVの増殖を抑える薬などの使用によって血中のウィルス量を少なくするといったことなどをしていないという意味です。
現在ではHIVの増殖を抑え、血中のウィルス量を低める優秀な薬があるため、それらを服薬したり、帝王切開で出産したり、母親(HIV陽性者)の母乳を与えずに粉ミルクなどで育てるなどの対応をすることによって、母親から子どもへの感染リスクは1%以下に減らすことができると言われています。

◎ 輸血などの血液製剤の投与というのは、HIVの交じった血液を輸血するなどして、体内にHIVが侵入してしまった場合の感染リスクです。

HIVの増殖のメカニズム

HIVは体内に侵入すると、CD4陽性細胞という人間の「免疫」を担っている細胞に感染します。そして、その細胞の中でどんどん増殖し、その細胞から出ていきます。感染したCD4陽性細胞は数日のうちに破壊されてしまいます。こうして、どんどんHIVは増え、逆にCD4陽性細胞は減っていきます。

CD4陽性細胞が減るということは、「免疫」力が低くなるということです。私達が、日々の生活の中で空気中に舞っている細かなカビや菌、ウィルスなどを吸い込んだりしても、このCD4陽性細胞がこれらをやっつけてくれるため、身体の中にカビが生えたり、病気を発症したりすることがないわけです。しかしその役割を取っているCD4陽性細胞がどんどん少なくなっていくと、こういったものを退治できなくなるので、身体の中にカビが生えたり、菌やウィルスによって病気を発症したりしまうということが引き起こされます。

このように、CD4陽性細胞が減った結果、免疫力が低下し、ある特定の病気や疾患を発症した状態をAIDS(後天性免疫不全症候群)と言います。

治療 HAART(Highly Active Anti-Retroviral Therapy)について

HIVが体内で増殖していくメカニズムについて上に述べましたが、HIVが増えなければCD4陽性細胞も減らずに済み、免疫力が大きく下がるということは避けられます。

現在では、HIVがCD4陽性細胞に感染し増殖するメカニズムがかなり解明されてきており、そのプロセスを邪魔する薬がいくつも開発されてきています。

これらの薬を、各人の症状・体質に合わせて組み合わせて投与し、ウイルスの増殖を抑えAIDS (後天性免疫不全症候群) の発症を防ぐ治療法のことをHAARTと呼びます。20数種類の薬剤から3~4種類の薬剤を組み合わせて、1日1回~2回服用するというのが主流です。

この治療法によって、HIVに感染しても、以前言われていたような「すぐに死ぬ病気」ではなくなりました。

しかし、HIVは薬に対する耐性を持ちやすいという特徴があります。つまり、薬を飲み忘れてしまうことによって、ウィルスにその薬が効かなくなってしまう可能性もあるのです。よって、治療においては、「決まった時間に決まった薬をきちんと定期的に飲み続ける」ということが非常に大切なこととなります。

○ただし、現段階では生涯に渡って服薬が求められます

・服薬治療で、1日1回~2回の服薬が主流です。

・HIVは変異を起こしやすく、服薬をし忘れると薬剤に耐性ができてしまう(薬剤が効かなくなる)場合があるので、100%の服薬率が望まれます。

※下のグラフは、横軸に服薬率、縦軸に治療成績を記したものです。

例えば、1日1回の服薬をしなければならないHIV陽性者であれば、1ヶ月(30日)に30回服薬することになるわけですが、そのうち2回(2日)飲み忘れてしまうと服薬率が93.3%(28/30×100)になりますので、治療成績は45.4%以下になってしまうということです。治療成績が下がるというのは、服薬している薬が効かなくなり、使えなくなってしまう可能性が高まるということです。

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Paterson et al. Ann Intern Med. 133:21,2000

○治療にかかる負担

・全額負担で月に15万~20数万円程かかります。その他、合併症のある場合はさらにその治療費がかかります。
・身体障害者手帳が交付されれば1割負担、最大で月に2万円で済みます。
・HIV感染者の7割が身体障害者手帳を申請しています。

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