2013年6月 定例会報告記

2014-06-07

6/18 「 Rinかごしま」定例会報告記

「Rinかごしま」の設立とNPO法人認可の諸手続きに関わって六カ月以上になる。
行政に疎い私にとって、その手続きの煩雑さはうんざりもする。

しかし、その作業過程そのものが、「Rinかごしま」の内実を作り上げていくうえで、どんなに貴重なものであるか、毎月の定例会での話し合いに参加しながら、大いに学ばされてもいる。そして、単なる準備段階ではない、すでに動き出しているのだと・・・。
だからこそ、その動きの一部でもWEB上で発信したいと、言い出しっぺとして、今パソコンに向かっている。

定例会での報告で、何よりうれしいのは、「会員が、また増えました」という話を聞けることである。
陽性者自身、家族、支援に関わりたいと考えている人、どんな立場であれ、ともに考え行動していきたいという人が一人でも増えていくことは、会の発足を心待ちにしていた人がいたんだと勇気づけられるものである。

この日、考えさせられたことの中に、入会の意思を持っていながら、年会費を払えないという陽性者の方をどうするかという議論があった。機械的な対応は避け、陽性者の置かれている就労状況・生活の困難さにも目を向けながら対応しようと、知恵も出し合うところは「Rinかごしま」らしさではないか。
また、我がNPOの発足に期待することとして、宮崎在住の陽性者から次のようなメッセージも紹介された。

「NPOの必要性について、参加する、しないではなく、存在することが大事・・・
心のよりどころ(特に、初期の患者さんは不安が大きい)。

慢性疾患のように、長期的な服薬によりHIVウイルスをコントロールすることで、日常生活・就業生活が送れるようにはなったが、強い偏見や差別が消えることはなく、HIV感染者が自らの病名を軽く口にできるような世の中にならない限り、自分が感染者であることを隠し続けなければならない。

家族、職場、友人関係、話したくても、話せない。その心労を考えると計り知れないものがあるのです。
HIV陽性者が秘密を抱えることもなく、社会的な不利益を受けることもなく、HIV陽性者として自立した生活者としてあたりまえの生活ができる社会をめざす。

中長期的にこの病気と向き合っていく以上、ただ薬を飲んでおけばいいいというのは安易な考えであって、生きていくうえで誰かと関わりを持ちたいと思うのは、普通のことです。
簡単に人に伝えることのできない病気です。同じ病気の者同士が集まることで、共有できる部分を生かして行ったり、異なる部分を知ることも生活していくうえで大事なことです。
一緒になることで知識や経験の交換がなされ、自分自身が生きていくためのスキルが上がっていくことにもつながるでしょう。

特に、感染初期の方は、大きな心の支えを得ることができ、気力が充実し、身体的にも強くなっていくきっかけになるかもしれません。」

次に印象的だったのは、電話相談・メール相談をめぐる話し合いである。私などは、自らの力量不足で、とても恐れ多くて対応できる自信がないと尻込みしたくなるものである。
病院(医師)にも、行政機関にも、家族にも相談できず、私たちに救いを求めてくると思われる相談者の心情を考えるとき、その重たさは定例会参加者の誰もが感じていたようでもある。

だからと言って、この難問から逃げていては、私たちの会の存在意義はない。

確かに、私たちは、医療機関でもないし、行政機関でもない。その意味では、どれぐらい責任のある対応ができるかといえば不安もある。
でも、そんな私たちに相談をしてくる人がいる、そんな場所を求めている人がいる、それが私たちの存在意義で、そんな相談者の気持ちにどれぐらい共感できるのか、上から目線ではなく、相手と一緒に考え始める一つのきっかけにすることがキーポイントかなと学ばされたものだ。

最後に、私たちの会が準備段階とはいえ、すでに、鹿児島県の「エイズ対策連絡協議会」への参加を要請され、「なぜNPOを設立しようとしているのか」の報告を求められたり、「日本エイズ学会」での「鹿児島の地でのNPO設立について」の講演を頼まれていることも報告された。

私たちが進めようとしていることは、当然のことながら私たちだけでできることではなく、行政機関も含めて、様々な心ある人々と手をたずさえなければならないことも事実だし、そのようなきざしがすでに垣間見されていることは喜びたいものだ。
ただ、このことと関わって、私たちが公的に活動を進めようとするとき、陽性者自身やその家族等のプライバシーをどう守るかということも、この日話題になったが、今後も、引き続き重要な課題になっていくであろう。

(この報告は、正式な会議議事録ではなく、一参加者の個人的な感想記録である。)

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